氷河とは?どうやってできる?氷山や氷床との違いをわかりやすく解説

雑学

氷河という言葉を聞くと、巨大な氷の塊を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

私も以前は、「寒い場所にある大きな氷」という程度のイメージしかありませんでした。

ところが調べてみると、氷河はただ凍っている氷ではありません。

結論からいうと、氷河とは、陸上に降り積もった雪が長い年月をかけて氷になり、その重さによってゆっくり流れている巨大な氷の塊です。

南極やグリーンランドだけでなく、ヒマラヤやアルプスなどの高い山にも存在します。

また、氷河と氷山、氷床、海氷は似ているようで意味が違います。

ここでは、氷河とは何なのか、どうやってできるのか、なぜ動くのかまでわかりやすく見ていきます。

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氷河とは?

氷河は、陸地に積もった雪からできた氷の塊です。

雪が毎年積み重なると、上に積もった雪の重さによって下の雪が押し固められていきます。

やがて雪の粒の間にあった空気が少なくなり、硬い氷へと変化していきます。

さらに巨大になった氷は、自分自身の重さによって少しずつ低い場所へ流れ始めます。

このように、

「陸上でできて、重力によって流れている」

という点が氷河の重要な特徴です。

氷河はどうやってできる?

氷河ができるには、雪が夏になってもすべて溶けずに残る環境が必要です。

冬に降った雪が夏になっても残り、その上に翌年また雪が積もります。

これが何年も繰り返されると、雪の層はどんどん厚くなります。

そして上からの重みによって圧縮され、次第に密度の高い氷になります。

さらに氷が厚くなると、その重さでゆっくりと動き始めます。

私は最初、「雪が凍ればすぐ氷河になる」と思っていました。

しかし実際には、長い年月をかけて大量の雪が積み重なることで作られます。

氷河は本当に動いている?

巨大な氷なので止まっているように見えますが、氷河は動いています。

高い場所から低い場所へ、重力によってゆっくり流れています。

国立極地研究所も、南極やグリーンランド、山岳地域の氷河について、氷が重力によってゆっくり流動すると説明しています。

速さは場所によって大きく違います。

人が見てすぐに動いているとわかる速度ではない氷河もありますが、長期間観測すると確実に位置が変化します。

つまり氷河は、

「巨大な氷の川」

と考えるとイメージしやすいでしょう。

氷河と氷山の違いは?

氷河と氷山は同じものではありません。

氷河は陸上にある氷です。

一方、氷山は氷河や氷床の一部が海へ流れ出し、先端が割れて海に浮かんだものです。

つまり、

氷河の一部が海へ出て分離すると、氷山になることがある

という関係です。

氷山は海に浮いていますが、もともとの氷は陸上に降った雪からできています。

氷河と氷床の違いは?

氷床も、基本的には氷河の仲間です。

違いは規模です。

北海道大学では、大陸規模で陸地を覆う大きな氷河を「氷床」と説明しています。

現在、大規模な氷床が存在しているのは主に、

  • 南極
  • グリーンランド

です。

南極大陸の大部分を覆っている巨大な氷が南極氷床です。

つまり、

非常に巨大な氷河=氷床

と考えると理解しやすいでしょう。

氷河と海氷の違いは?

ここも混同しやすいところです。

海氷は、海の水が冷えて凍ったものです。

一方、氷河は陸上に降った雪が積み重なってできています。

つまり、

氷河=陸上の雪からできる

海氷=海水が凍ってできる

という違いがあります。

北極の海に浮かぶ氷の多くは海氷です。

一方、グリーンランドを覆っている巨大な氷は氷床です。

同じ白い氷でも、でき方はかなり違います。

日本にも氷河はある?

「氷河は南極やグリーンランドにしかないのでは?」

と思うかもしれません。

実は日本でも、氷河と認定された場所があります。

日本のような比較的温暖な地域では非常に珍しいものですが、立山連峰などの高い山では、長期間残っている雪や氷が調査されています。

氷が単に一年中残っているだけでは氷河とは呼べません。

実際に氷が流動していることなどを確認する必要があります。

そのため、長年「雪渓」と考えられていた場所が、調査によって氷河と認められることもあります。

氷河が青く見えるのはなぜ?

氷河の写真を見ると、青く見える場所があります。

普通の雪は白いのに、不思議に感じます。

雪には多くの空気が含まれているため、光がさまざまな方向へ反射して白く見えます。

一方、長い時間をかけて圧縮された氷河の氷は、空気が少なく非常に密度が高くなります。

厚い氷を光が通ると、赤い光などが吸収されやすく、青い光が残りやすいため、青く見えることがあります。

特に氷が厚い場所では、美しい青色が目立ちます。

氷河はなぜ研究されている?

氷河は、現在の地球環境を知るうえで重要な研究対象です。

近年、多くの地域で氷河の縮小や後退が観測されています。

国立極地研究所と北海道大学などの研究グループは、グリーンランド北西部のカナック氷河を2012年から長期観測しています。

2026年9月に発表された研究では、13年間で厚さにして5.4メートルの氷が失われたことが明らかになりました。

こうした長期観測によって、気温や降雪量の変化と氷河の関係が調べられています。

氷河が減ると海面は上がる?

陸上にある氷河や氷床が溶け、その水が海へ流れ込むと海水の量が増えます。

そのため、世界の氷河やグリーンランド・南極の氷床の変化は、海面水位を考えるうえでも重要です。

一方で、すでに海に浮かんでいる海氷は事情が異なります。

氷河と海氷を同じものとして考えると、この部分がわかりにくくなります。

「どこにある氷なのか」を分けて考えることがポイントです。

氷河についてまとめ

氷河とは、陸上に降り積もった雪が長い年月をかけて圧縮され、氷となって重力によってゆっくり流れているものです。

ポイントを整理すると、

  • 氷河は陸上の雪からできる
  • 自分の重さでゆっくり流れる
  • 大陸規模の巨大な氷河を氷床と呼ぶ
  • 氷河から分離して海に浮かぶものが氷山
  • 海水が凍った海氷とは別物

となります。

私が調べてみて特に印象に残ったのは、氷河は巨大な氷の塊でありながら、実際には川のように動いていることでした。

写真では止まって見える氷河も、長い時間で見ると絶えず形を変えています。

氷河・氷山・氷床・海氷の違いを知っておくと、南極やグリーンランドに関するニュースもかなり理解しやすくなります。

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